中学受験で合格を勝ち取るために、避けて通れない科目——それが国語です。
- 「なんとなく読んでる」
- 「線は引いてるみたいだけど…」
そんな状態で、果たして本当に国語力は伸びるのでしょうか?
今回は、サピックスやその他の進学塾で授業を受けているお子さんが文章を
「どう読んでいるか」
「どんな線を引いているか」
を、保護者が確認すべき理由とその具体的な方法をお伝えします。
- ■ まず聞いてみてください。この3つの質問
- ■ 具体的に聞いてください。「どうやってるの?」
- ■ 「線を引いている」=読めている、ではない
- ■ 国語で伸び悩んでいるなら、まずここをチェック
- ■ 最後に:親ができることは、「確認」と「具体化」
■ まず聞いてみてください。この3つの質問
お子さんに、国語の演習や読解問題に取り組んだあと、こんな質問をしてみましょう
授業中に、文章を読むときに線の引き方・読み方を意識している?
そのやり方、役に立っていると思う?
もっと工夫できそうな点ってあるかな?
この3つを聞いて「うん、やってる」とだけ返ってきたら、そこからが本番です。
■ 具体的に聞いてください。「どうやってるの?」
「やってる」と言っても、実際に工夫している子と、ただ「やっている気になっている」子は、明確に違います。
以下のような具体的な読み方・マークの仕方を説明できるか確認してみてください。
✅ たとえばサピの授業で教わる読み方の例:
全体的な文章
→ キーワードには「☆」、接続詞は「◯」で囲むなど、意識して印をつけているか
文学的文章
→ 主人公の心情の変化のきっかけを意識して追えているか
説明的文章
→ 筆者の「主張(主)」や「まとめ(ま)」などを記号で整理しているか
「うーん、覚えてない」「たぶんやってる」「先生が言ってたかも」……
こう返ってきたら、正直、工夫はできていません。
■ 「線を引いている」=読めている、ではない
「ちゃんと線引いてるから大丈夫」そう思って安心していませんか?
でも、「なんのために引いた線なのか」説明できないなら、それはただの飾り線。
たとえば、以下を分類して説明できるかがポイントです。
- 強調表現に引いた線なのか
- 筆者の主張だから引いたのか
- キーワードだから印をつけたのか
- 心情を表す描写だから印を入れたのか
分類も説明もできないなら、それは「本当の読解」にはなっていません。
■ 国語で伸び悩んでいるなら、まずここをチェック
「国語がなかなか伸びないんですよね」とお悩みの方。
その多くが実は、「読み方」「線の引き方」についての見直しを後回しにしています。
点数が悪かった→問題集をやらせる→解き直しをさせる……
その前に、まず「読めていない理由」を一緒に確認することから始めてみてみるのも一つの手になります。
■ 最後に:親ができることは、「確認」と「具体化」
国語の読解は、答えを出す前の読み方の質で8割決まります。
だからこそ、保護者としてできることは、「本当に意識して読んでいるのか」を具体的に聞き出すこと。
「読む」ことは自然にできるようになるものではなく、技術と訓練が必要な作業です。
お子さんがその「技術」を授業で学び、そして日々の演習で使いこなせているか。
ぜひ、一度確認してみてください。