中学受験のオススメ本で良く紹介されているので読んでみました。
この手の本は儲かるのか跳梁跋扈玉石混交ですが、この本は紹介されるだけあって参考になる点がとても多い本でした。
検討されている方の参考になるよう、ご紹介したいと思います。
どんな人にオススメか
中学受験を目指す上で「親」としての取り組み方、「塾」や「志望校」選びのコツを知りたい方には参考になると思います。
ざっくり紹介
中学受験を家族で笑顔に取り組むコツの紹介本です。
受験全体の考え方の他に、受験する上でメインテーマとなる「塾」「志望校」「親」についても章毎に様々な考えが書かれてあります。
なお、本の構成は以下4つの章になっていましたので、章ごとに個人的に意識したいところをご紹介したいと思います。
- 中学受験を笑うために
- 塾
- 志望校
- 親
1.中学受験を笑うために
- 自分の力で人生を切り開き勇気ある子になるための経験=中学受験
- 可愛そうではない。
- 大変で辛いけど良い経験だったと家族で思える境地がゴール
- 努力は報われないことを受け入れる。
- 何が何でも合格というこだわりを捨てる。
- 第一希望は子供のモチベ最優先。受かった中学が最高。
- 偏差値が5~10違ってもたいした差は無い
- 自分で学舎を選べる境遇は幸せである
- 子供の才能は自分で測ってそれを成長させていく(他者と比較しない)
2.塾について
役割
- 目標(受験)へのショートゴールを示す場所
- 将来の目標(受験合格)は子供には見えない
- 目の前の宿題をこなすことに集中させる(余計な将来の心配を無くす)
- 頻繁なテストで「頑張ればできる頑張らないとだめ」が分かりやすく伝わる
- 第三者的な存在(いい距離感)
- 親から子の指導だけでは感情的になりがちになる。
- 親のメンタルを支えてくれる
- 親が知らない子供の頑張りを親に教えてくれる
- 自分の壁を超えるため他者を意識させてくれる
- 塾友がいるので「自分ももっとがんばろう」という欲が子供に湧く
大手塾
- 成績上位者優遇(下から上の逆転は起こりにくい)
- 学力が合わないと過当戦争に巻き込まれる。
- まずは無料模試で実力を把握から。
- 合わずに目の輝きを親はチェック。鈍ったら塾と相談。
- 塾ブランドでなく校舎の当たり外れあるので校舎毎の合格実績を見る
- いい講師がいても、別校舎に異動するリスクがある。
中小塾
- 大手がチェーン店ならさん中小は個人経営店。
- 学力に合わせてマイペースで進められ講師が異動しにくいのがメリット
- 中小は評判情報が少ないので運頼みか自力で選ぶ必要あり
カリキュラム万全か、年季あるか、
合格実績、拡大路線にしていないかをチェック
- 親の?にちゃんと回答できるカウンセリング力があるかも重要
3.志望校選び
チェックポイント
- メッセージの一貫性があるか(なんでもやってますは×)
- 校長先生の人柄(威圧的や卑屈は×)
- 組織重視か個重視か(運動会/文化祭で垣間見える)
- 入試問題を子供が問いて楽しいか
- ①お試し②本命③滑り止めを決めておく
①お試し
- ②本命の前に受けて肩慣らし。(千葉や埼玉は1月中から入試が始まる)
- 校風度外視で合格出来そうな学校が選び前向きな気持ちを作る
②本命
- 本気で通いたいと思う学校が本命。第一志望とそれ以外分ける。
- 第一志望の決め方は以下
・メディアや口コミ/評判から面白そうなところを目星
・運動会、文化祭、公開行事を経験
・ここが入りたい!と感じる学校が暫定的第一志望
・気持ちが続く限り諦める必要はない。(モチベーションの源泉)
- 20%でも可能性があるならあきらめなくていいのが受験関係者セオリー
- 第二志望
・第三第四などの順位付け不要。ここもいいなという学校複数。
・第一は思い+強気OK、第二は親が現実路線で誘導する。
・複数志望校から親が全滅リスクを計算して挑む学校の戦略を練る
4.親
- 塾のプロですら幼い子どもへの指導は難しい。親ならなおさら。
- 良い言葉がけは以下(兎に角本人の思いをリスペクトする)
- いつから勉強はじめるつもりかな?
- どうしてこういう結果になったんだと思う?
- やっている内に分かるから焦らず繰り返しやってごらん
- 今回のテスト結果どう思った?次回どう活かそうか?
- どんな状況でも我が子を尊敬する気持ちが子供への最高の励ましに
- 受験は最後は子供自身の戦い。親は見送るしかない。親は無力という境地(=子供が一人で目標へ歩いている)に至ることが受験の幸せ。
おわりに
「中学受験は辛いけど最後に家族で笑顔になる」というのがテーマの本なので、とても共感して個人的に収穫が多い本でした。何かのご参考になりましたら幸いです。