
中学受験を終えた今でも印象に残っている、サピックスの先生の一言があります。
それは——
名前は絶対に丁寧に書く
というアドバイスでした。
- ◆ 答案の名前=人間で言う“初対面のあいさつ”
- ◆ 第一印象は「色メガネ」になる
- ◆ 「読める字」より「心をこめた字」
- ◆ 家の過去問演習も名前を書くところから
- ◆ おわりに:小さな丁寧さが大きな信頼に変わる
◆ 答案の名前=人間で言う“初対面のあいさつ”
入試の答案は、いわば採点者との最初の出会いです。
人と会ったときに、笑顔で丁寧に「はじめまして」と言う人と、ぶっきらぼうに目も合わせない人とでは、第一印象がまるで違いますよね。
答案でも同じで、最初に目に入る「名前」がその子の第一印象を決めます。
丁寧に書かれた文字は、「この子は誠実に取り組んでいる」というメッセージになります。
◆ 第一印象は「色メガネ」になる
心理学では、人は最初に得た印象で相手を判断し、その後もその印象をベースに見てしまう傾向があることが知られています(初頭効果と呼ばれます)
採点者も同じ人間です。
名前が雑だと、その後の字や解答を見ても「全体的に雑なのかも」という“色メガネ”をかけてしまう。
反対に、きれいな名前を見ると「きっと中身も丁寧だろう」というプラスの色メガネで見てもらえやすくなります。
◆ 「読める字」より「心をこめた字」
字が上手・下手というより、丁寧に書く姿勢が伝わるかどうかが大切です。
多少形が崩れていても、整えようという意識が伝われば十分。
それが答案全体の印象を“整ったもの”に見せてくれます。
◆ 家の過去問演習も名前を書くところから
志望校の過去問演習で答案用紙の名前欄はつい空白にしがちですが、本番を意識するなら、必ず名前から丁寧に書く習慣をつけるのがコツです。
実際、これを続けていた子は試験当日も落ち着いてスタートできた、という話もありました。
◆ おわりに:小さな丁寧さが大きな信頼に変わる
「名前を丁寧に書く」なんて、たった数秒のこと。
でも、その数秒が採点者の印象を変え、答案全体の見られ方まで変わります。
サピックスの先生の言葉通り、小さな丁寧さが大きな信頼につながる——そんな姿勢こそ、受験本番で最も大切なのかもしれません。