2023年サピックス中学入試分析会が動画配信されたので社会編のメモになります。
2023入試の問題特徴
- 地理3割5分・歴史4割・公民2割強で変化が無し。
- その年あったことが出題されるが、数年変化が無い傾向も。
- ①変わってない傾向、②めだったトピック、③でどうするか?を説明
①変わってない出題傾向
知識の活用力を問う
- 難しくて細かい語句の問題は減少傾向
- 知っている知識を(知ってるだけでなく)活用する力が問われる
- 地理の統計問題がその典型。
- 都道府県や地域の様子・社会の変化を理解しているか
- 具体例
- 3つの都道府県を合計して比べさせる
- 様々な紙の生産量の変化の表から印刷用紙を選ばせる
- 受験生が見たことがないように統計情報も加工してくる。
- 全部出題パターンを覚えるのは無理、いかにその場で活用させるかが鍵。
問題の読解力を問う
- 資料が丁寧につき、読解力・資料読み取り力を求める問題が多い。
- 今は整理された情報がすぐ手に入るため、情報を読取る力が弱くなっている。
- 情報が多すぎるとわからない子供が多いため、ふるいにかけられる。
当事者意識を問う
- 社会の出来事を自分事として考えてほしい問題が出題される。
- xxについて自分の考えを書きなさい・・・という形
- 世の中のことは小学生の自分に関係ない意識ではNG。
- 単純な二項対立にできない出題。様々な立場に目を向ける問題が出ている。
②目立ったトピック
ロシア・ウクライナ戦争
- たくさんでまくった。扱っていない学校の方が少ないくらい。
- NATO・ウクライナの位置・クリミア併合などなど。
- 国際連合を問う問題も出題
- 成り立ち・今後の課題はなにか?拒否権で困っているが、そもそもある利点とは?などなど
- 自分の国際連合改革案を答えさせる出題も出た
- 戦争の日本への影響ついても問われた
- 物価高の影響・戦争が自分の生活に無関係で無い話を問われる
- 円相場、原油価格で輸入価格がどうかわったか等
災害
- 昨今の災害だけでなく、昔の災害も出るのが定番。(安田川氾濫など)
- ハザードマップについてスマホでなく紙のメリットを問う・首都圏地下貯水池の使い道などなど
- 2023年は関東大震災100年目なので、それ系で出てきそう。
選挙
- これもド定番。
- 選挙制度、シルバー民主主義、ポピュリズム、代表を選ぶ仕組み、世襲議員、二大政党制になりやすいもの
- 民主主義とは何か?と大上段に問うものも出た。
- 6年後には投票する子供に選挙の自覚を促せる問題が出ている。
公共
- すっかり定着だが、深みを増している。
- 子供の貧困解決は何故か?公平と平等はどう違うか?「無意識の偏見差別」の具体例は?など。
- 公共問題が丸々大問一つとなるケースもあり。
- 公共図書館の社会役割・運営の問題
- 「公共財」の性質
- 個人の問題を皆のちからで解決する点を問う問題
- 来年度ふえることが予想される
身近なもの
- 醤油の製法・東京の郷土料理・豆乳を加熱すると出来るもの・ステルス値上げ・マルチ商法・クーリングオフ・葬式の後の塩・半旗などなど
- 当たり前っぽい言葉の意味も問われる。「芝刈りの芝とは?」など
- 普段の言葉に「あれ?」と疑問に思えているかが勝負の分かれ目
- 身近なことについて普段の家庭との会話も大事になってくる。
③でどうするか?
- 知ることがゴールではない。知ったことを活用し、自分事として社会とつなげ、自分の意見を考えるのがゴール。
- 当たり前な用語ほど説明が難しい。日々分かっているか確認して土台固めを。
- やっぱり人(親子)で話しをするのが一番
- 大人側が子供に歩み寄るのが大事
- 子供が突飛なことを言うとき、何故そう考えたの?と聞くと考えが深められる。子供の疑問を否定しない。親は我慢して付き合う
- 子供は子供扱いしつつ大人扱いする。
- 試験には(紹介できないような)際どいテーマもなんでも出る。子供だからと情報制限せず、色々社会のことを話をしてあげる。
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